〜始めに〜
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目次
三菱UFJニコスの基本データ
まず三菱UFJニコスの基本データです。
2022年度版、総合職「四季報」を参考にしています。
三菱UFJニコスといえば大手金融グループ、三菱UFJフィナンシャル・グループの中核企業ですが、前身は日本信販という、分割払いの草分け的会社です。
日本信販は途中で「ニコス」に名前を変えています。
他にも「DCカード」だったり、「UFJカード」という会社があったのですが、3社が2007年に合併して「三菱UFJニコス」となっています。
ニコスにはそんな合併の歴史があるため、カードを管理する基幹システムが３つ存在し、未だにシステム統合できずに苦しんでいます。
「MUFGカード」「DCカード」「NICOSカード」の3ブランドが併存し、それぞれの会員データや決済の流れは独立しています。
現在1000億円をかけてシステム統合を目指していますが、完成の目処は立っていません。
MUFGの中核企業として、「MUFGコイン」「GO NET」（ブロックチェーン技術による次世代決済システム）事業などに取り組んでいます。
JAや地方銀行との連携も強みです。
システム統合が完了すれば、コスト削減と資本投下の集中により、さらに強力な総合決済業者に成長するでしょう。
ニコスの基本情報
- 社員数：3059名
- 平均年齢：41歳
- 純利益：696億円（2020年3月期）
- 本社：秋葉原
三菱UFJニコスの年収データ
↑年収データなど掲載された「四季報」（しきほう）は就活生必見です。まさかまだ持ってない人はいないですよね？
三菱UFJニコスの平均年収は848万円（四季報/2022）となっています。
これは総合職限定の平均のようです。
ニコスは基幹職（いわゆる総合職）とエリア職の二つの職種を用意しています。
エリア職は転居を伴う転勤がなく、女性が活躍する職種でしたが、業務内容はほぼ基幹職と同じだったため、同一労働同一賃金の煽りを受け、縮小させる傾向にあります。
最近ではエリア職を採用してない代もあるので、就活生の皆さんは要注意です。
総合職（ニコスの場合、基幹職）の平均年収は848万円とのことでしたが、2年間働いてみた感想としては、「800万円なんていつもらえんだよ」という感じでした。
平均年齢41歳というデータからも分かる通り、ニコスの社員は高齢化が進んでいます。
年功序列の典型的な日本企業であり、平均年収に届くのは平均年齢に達してから、と考えていいでしょう。
特にニコスは元々中小カード会社が合併してできただけの「見せかけの大企業」であったり、システム統合による大幅な赤字計上をしているため、社員の賃金カーブは弱めに抑えられているという印象です。
具体的には、30代中頃で昇格する「調査役」という役職にランクアップしないと、年収は増えません。
逆にいえば調査役になれば、年収600〜700万円くらい望めるのですが、若手のうちはずっと年収400〜500万円だと思っていた方がいいです。
一般的な社会人と比べるといい感じかもしれませんが、大手金融というくくりで見ると微妙なので、就職・転職したい人は注意が必要です。
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三菱UFJニコス新入社員の給与明細
お待ちかねの給与明細を公開していきます。
ニコス1年目の年収（源泉徴収票より）
まず新入社員として就職した年の源泉徴収票です。
源泉徴収票とは、その年の所得税を整理するために、年度末に渡される書類のこと。
支払金額は326万円となっていて、こちらが額面での年収に当たります。
手取りの金額は計算する必要があり、「手取り＝支払い金額ー源泉徴収額ー社会保険料ー住民税」で求められます。
計算すると手取りの年収は約287万円となります。
大手カード会社三菱UFJニコスでも、1年目の年収は300万円ほどでした。
ニコス1年目 5月の給与明細
こちらは入社して2ヶ月目、5月の給与明細です。
- 額面月収：20万円
- 残業：なし
- 家賃補助：6万円
- 引越し費用：29万円
- 定期代：2万円
自分が入社した際は、入社に伴う引越しの費用（礼金など）が支給されることになっており、その精算が5月の給与と一緒に振り込まれてました。
内訳は忘れてしまいましたが、合計で29万円ほど振り込まれているのでかなりの額です。（変動手当３）
家賃補助は毎月4万円でしたが、この時は引越しに伴う何かが加算されたのか6万2千円となっています。
通勤手当は定期の購入分で、2万4千円ほど支給されてます。
ニコス1年目 6月のボーナス
こちらは入社して最初のボーナスの様子です。
- ボーナス額面（1年目夏）：20万円
- ボーナス手取り（1年目夏）：14万円
ニコスでは入社して割とすぐの6月にもボーナスが出ました。
通常2.5ヶ月分ですが、新入社員の6月のボーナスは1ヶ月分とかだった気がします。
額面で約20万円、手取りで14万円ほど振り込まれています。
ニコス1年目 一般的な月収
こちらは新入社員1年目、9月の給与明細です。
残業をそんなにしなかった月の給与例になると思います。
- 額面月収：26万円
- 手取り月収：23万円
- （家賃補助、残業代含む）
残業時間は12時間ほどとなっています。（8時間以内に収まった5.45時間＋8時間を超えた7.25時間）
法定内残業手当は8,000円、時間外手当は12,900円となっています。
額面の月収は26万円ほど、手取りの月収は23万円ほどとなっています。
半年分の定期を買う時期だったのか、通勤手当2万4千円が追加されています。
合計で25万円ほど振り込まれています。
ニコス1年目 残業多めの給与明細
こちらは1年目に、割と多めの残業をした際の給与明細となっています。
この月は30時間残業しており、ニコスの新入社員としてはかなり残業した方だと思います。
- 額面月収：30万円
- 手取り月収：26万円
- （家賃補助、残業代含む）
年末調整の結果、約6万円返ってきているので表記がややこしくなっています。
振り込まれたのは、手取りの月収＋年末調整返ってきた分、合計32万円ほどとなっています。
ニコス1年目 12月のボーナス
1年目の冬のボーナスの様子です。
ニコスのボーナスは月収2.5ヶ月分が基本でしたが、1年目の冬は2ヶ月分と若干少なめでした。
- 冬のボーナス額面：41万円
- 冬のボーナス手取り：34万円
2年目から通常の社員と同じく、夏2.5ヶ月分＋冬2.5ヶ月分、合計5ヶ月分もらえるようになった気がします。
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三菱UFJニコス2年目社員の給与明細
ニコス2年目の年収（源泉徴収票より）
2年目の源泉徴収票の様子です。
支払い金額（＝額面年収）は496万円となっています。
手取り年収は「手取り＝支払い金額ー源泉徴収額ー社会保険料ー住民税」で分かるので、計算すると411万円となります。
ニコスでは2年目からボーナス5ヶ月分（半期2.5ヶ月ずつ）もらえるようになり、1年目より年収が増加しています。
ざっくり計算すると月収（額面）は29万円、ボーナス（額面）は50万円×2回という感じだったと思います。
月収には家賃補助4万円と、残業代が含まれています。
残業は20〜40時間といった感じで、残業の多さによって月収は多少前後していました。
三菱UFJニコスの給与体系について
自分は2年目の源泉徴収票をもらったくらいで辞めてしまったので、その後の様子は正確には分かりません。
しかし周りを見ている限り、2年目社員くらいの給与水準が10年ほど続くようです。
ニコスでは30代半ばに「調査役」と呼ばれる職位にランクアップするのですが、調査役になると一気に年収が100〜200万円上がるようです。
逆に言うと、調査役になるまでは給与は上がりません。
額面年収500万円くらいで働き続けることになる訳ですが、大手金融というくくりでは決して高いとは言えません。
メガバンクや大手生保にいった友人などは、3年目、5年目あたりで昇給タイミングがあったようなので、ニコスはメガバンクなどと比べると見劣りすると言えそうです。
もちろん残業代は全額出るし、理不尽な労働環境でもないので、それで額面500万円もらえれば十分という見方もできます。
（自分はそもそも総合職の毎日8時間〜労働がキツかったですが）
ニコスの給与について考える際は、「一般的な会社」として見るか、「大手金融として見るか」によって見方が変わってきそうです。
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