くればく
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目次
文系就活におけるブロックチェーン
2017年、仮想通貨のブームと共に一躍注目を浴びるようになったブロックチェーン。
- フィンテック
- キャッシュレス
- AI
- IOT
といった単語と共に、就活でもよく聞くバズワードとなっています。
カード会社の就活では、「フィンテック」「キャッシュレス」が二大バズワードとなっており、耳にしない説明会は無いと言っていいほど。
「ブロックチェーン」は二大バズワードに比べると登場頻度低めですが、聞かなくはない感じ。
決済分野だと仮想通貨の台頭は大きな動きであり、仮想通貨の動向と共に語られることが多いです。
では文系就活生が「ブロックチェーン」に出会ってしまった場合はどうすればいいのでしょう。
具体的には、「最新話題のブロックチェーンについて知っていますか」などと面接で聞かれた場合。
結論から言うと、ブロックチェーンの仕組みを事細かに説明できる必要はありません。
文系就活において、専門知識は「興味がある」くらいでOK。
カード会社に就職したいなら、「仮想通貨」「ブロックチェーン」あたりの単語に興味あるよね?
くらいのスタンスで面接官は聞いてきます。
就活生は
「あ、なんかあれですよね。仮想通貨に使われているやつで、改ざんが難しい技術とか。詳しいことは分からないですけど笑」
くらい緩やかに答えて面接官の笑いを誘いましょう。
実際面接官も分かってないので大丈夫。
むしろ
「ブロックとチェーンに特徴がある分散型台帳技術のことですよね?」
「ブロックは取引データとハッシュ値とナンス値で構成されていて、ナンス値を計算するマイナーによって正確性が担保される仕組みでしたっけ?」
などと安易に答えないようにしましょう。
引かれた挙句、最悪「相手の立場に立って話せない」などの減点をされてしまう可能性があります。
ブロックチェーンは夢の技術のように思われていた?
そうは言っても知識として知っている人の方が有利なのが世の常。
就活で急にドヤ顔してしまうことは避けつつも、ブロックチェーンについて理解していればどこかで役立つこともあるはず。
今回はブロックチェーンを「実はそこまで凄いものじゃなかった?」という切り口で紹介します。
というのもブロックチェーンは仮想通貨とともにブームになり、「世界を変える神みたいな技術」という紹介がされることが多かったです。
しかしブームが過ぎ去った今、「冷静に、デメリットもデカくね?」と再認識される動きがあります。
今思えば、仮想通貨のブームとともに、「ブロックチェーンの良い点」だけが過剰に取り上げられていた感じ。
よく聞くブロックチェーンのメリットを紹介した後、最近気付かれ始めたデメリットも紹介していきます。
ブロックチェーンのメリット
ブロックチェーンという言葉がバズったのは、メリットが凄いと考えられたからです。
ブロックチェーン技術を使うと、どんなメリットがあるのでしょうか?
改ざんができない
ブロックチェーンの特徴はなんと言っても、改ざんができないこと。
詳しい仕組みはこの後すこし触れますが、取引の記録を全世界から計算しあうのがブロックチェーン。
たとえ1人が不正に記録を書き換えても、他の参加者が「ん?変じゃね?」と言えば書き換えることはできません。
サーバー1つで管理していれば、そのサーバーを書き換えれば記録が変わってしまいます。
ブロックチェーンでは中央のサーバーのようなものが存在しないので、一つだけを攻撃して変えてしまうことができないのです。
非中央集権
若干仕組みに触れてしまっていますが、中央のサーバーが存在せず、参加者がネットワークを作るのがブロックチェーン。
中央のサーバーが無いということは、中央で管理する人もいないということです。
管理する人がいた方がよくね?って感じですが、例えばアプリゲームでは、キャラをどれだけ強くしても、ゲームが配信終了されれば終わりです。
せっかく育てたのにふざけるなという感じ。
これは中央の管理者=ゲームの運営会社が存在することによるリスクです。
管理者は自分の都合で参加者をコントロールできてしまいます。
ブロックチェーンの仕組みでは管理者が存在しないので、誰か1人に結果を変えられてしまうことはありません。
中央に権力者がいない、非中央主権もブロックチェーンのメリットです。
信頼性が高い
ブロックチェーン技術を使った取引記録は、過去から現在まで一続きになっています。
過去の記録を書き換えようとしたら、その後全ての結果も変えなくてはなりません。
全世界で計算が行われている中、1人で結果を変えに行くことは不可能です。
最初にあげた「改ざんができない」と似ていますが、取引のデータが続いており、誰もが確認可能なため、取引データの信頼性が高いのもブロックチェーンの特徴です。
ブロックチェーンの仕組み
メリットを聞くとなんとなく凄い気はしますが、いまいちどういうことなのか分かりません。
次にブロックチェーンとは何なのか、文系が理解できる最大限まで理解してみました。
そもそも何の話
ブロックチェーンって何とピンと来ない人は、そもそも何の話をしているのか分かってなかったりします。
ブロックチェーンとは、IT技術の話です。
今こうして私の記事を読めるのも、Googleで検索すれば情報が出てくるのも、ツイッターでツイートできるのも、全て背後にはIT技術があります。
日頃意識することはありませんが、スマホやインターネットと言った技術があるから、色々なことができています。
ブロックチェーンはそんなIT技術の一つです。
普通は中央にサーバーがある
そして普段使っているIT技術の基本は、中央にサーバーがあるということです。
このウェブサイト(ウバログ)も、あるサーバーを借りて、そこに文字を記録しています。
読んでいる皆さんはサーバーにアクセスすることで、この文字を読むことができているのです。
基本は中央にサーバーがあって、パソコンやスマホを使ってそこにアクセスしています。
参考 ブロックチェーンネットワークを支えるP2Pを理解しよう新しい経済ブロックチェーンには中央がない
これに対しブロックチェーンとは、中央にサーバーを置かない仕組みを指します。
コンピューターやスマホといった端末を直に繋げてしまい、一つのネットワークを作ります。
メリットとして上げた「改ざんができない」「非中央集権」の意味もここで分かるはず。
改ざんをしようとしても、攻撃するサーバーがありません。
ネットワークをやめようとしても、1人の力で全てを止めることはできません。
ブロックとチェーンを作る
では端末同士がつながったネットワーク上で何をしているのでしょうか。
ブロックチェーンの名の通り、ブロックとチェーンを作っています。
ブロックとは取引データのこと。
仮想通貨で言えば、誰が誰にいくら送金した、などの記録です。
チェーンとはブロックを繋ぐ鎖のこと。
前の取引の記録を次につなげることで、取引の記録が永遠と続いていきます。
ブロックをチェーンのように繋げていく記録記述なので、ブロックチェーンと言う訳です。
参考 今更聞けないブロックチェーンとは何かINNOVATIOU HUBブロックの中には3つ入っている
ここまで知っていれば文系としては十分だろうと言う最後の解説です。
取引が記録されるブロックの中には、3種類のデータが入っています。
- 取引データ
- ハッシュ値
- ナンス値
です。
取引データとは、最新の取引データのこと。
仮想通貨で言えば、今誰かに送金した場合、取引データになります。
ハッシュ値とは、過去全ての取引を暗号化したデータのこと。
これまでAからBへ、BからCへ、Cから・・・といった具合で、仮想通貨は大量にやりとりされています。
そのやりとりを暗号によって元に戻せないようにし、記録を残していきます。
なぜ元に戻せないようにするかというと、改ざんができないようにするためです。
元に戻せないようにする暗号を、ハッシュ関数、元に戻せなくした値をハッシュ値と呼びます。
ハッシュという言葉に「ごちゃ混ぜにする(=分からなくする)」という意味があるっぽいです。
ナンス値とは、特定の数値のこと。
ブロックチェーンではある規則に従って記録が進みます。
例えばビットコインの場合、「ハッシュ値の先頭に000・・・と、0がたくさんつかなくてはいけない」という規則があります。
ハッシュ値の先頭に「000・・・」がくるために、あるナンス値を求めなくてはなりません。
「2×ナンスを10にする」という規則があったら、ナンスは5になりますよね?
そんな感じで、もっと計算は複雑ですが、「ハッシュ値の頭に000・・・をつける」という規則のもと、ナンス値を探しにいかなくてはなりません。
ナンス値を探す行為はマイニングと呼ばれ、膨大な計算が必要です。
このマイニング=膨大な計算をする業者はマイナーと呼ばれ、計算が成功すると報酬がもらえる仕組みになっています。